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「これからどうしよう(1)」不人気漫画家無職譚

■エッセイのあらすじ

2014年末『コミック無職』としてnoteアカウントの運用を始めた頃の、“業界から要らなくなった漫画家”…に…華麗な転身を遂げてしまった…私の地味な再起までの雑記。

「鳴かず飛ばず、しかし失業するほどでもない」というラインをどうにか保ち続けてきた、ギリギリの漫画家・中村珍。デビュー10周年を目前にした2014年秋、契約回数の満了や不人気作の打ち切りが続き、すべての定期連載を失ってしまう。ついに、無職。「筆を折るか」なんて悩まなくても、私が筆を持ってたって捨てたってもう誰も見ていない。
これからどうしよう。

■更新履歴

・序 章 2014/12/30
・第1話 2015/01/16
・第2話 2015/02/12
・第3話 2015/03/12
・付録 15/1/12(18/7/5公開終了)  

■かんたんなご案内

*この連載は、この記事と次の記事で完結しています。
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■単行本のご案内

今のところ刊行の予定はありません。仕事に関する話題のノートはこちらのマガジンにまとめてあります。






————序章————



漫画はね、

漫画は、

私、しみじみと思うんですけど、

誠心誠意やんないと、好かれないわけですね。読者に。



漫画本の向こうから、諦めた作者の気配がすると、

読者は嫌がるわけです。


みんな忙しいんだよね。読者も、自分の生活があって、忙しい。

どんなに暇な人でも、暇の質を保つのに忙しいし、

作者が諦めた漫画なんかに割くほど無駄な時間を、

誰だって持ってないわけ。


みんな、主人公や好きなキャラクターの真剣勝負を読むために

漫画を開くわけ。


漫画の主人公っていうのは必ず何かと真剣勝負してるわけです。

サッカーの真剣勝負なのか、

しょうもないことで読者の笑いを取る真剣勝負なのか、

片思いの相手に思いを打ち明ける真剣勝負なのか、

サラリーマン生活の真剣勝負なのか、

それとも進撃してくる巨人と真剣勝負してるのか、

気になるあの子とヤれるかどうかで真剣なのか、

本当にうまい料理と出会うための真剣勝負なのか、

幸せになるために不幸な人生との真剣勝負なのか、

好きな人と手を繋ぎたくて真剣なのか、

はたまた海賊王になるための真剣勝負なのか、

君に届くかどうかで真剣なのか、

あるいは、

作者が主人公をやってるエッセイやルポなら、

読者に主人公の言い分がどこまで通用するかの真剣勝負を

してたりするわけですね。

————————…どれにでも言えることなんですけど、







とにかく、真剣な漫画が生き残れるわけ。

きっと読者には、主人公が真剣かどうかが見えちゃうわけ。

それは、ごまかせないんですよ。



真剣な主人公の誠心だけが、

漫画から滲む誠意だけが、


読者の厳しい面接を、突破できるんです。



「よし、きみを読もう」

っていう、

物凄く厳しい面接を。




私にとって、『誠心誠意』というのは、

「キャラクターの言動と感情に作者が責任を持つこと」。

「キャラクターの言動と感情に作者が責任を持つこと」というのは、

「キャラクターの言動の真意や理由を作者が完全に説明できること」。


つまり、

「作者がきちんと考え抜いたもの(だけ)を描き記す」

というのが、私にとっての『誠心誠意』な漫画です。


そういう漫画の中にしか、真剣な姿を貫ける主人公はいないし、

そういう漫画の中でしか、主人公は真剣勝負ができません。


私はそう思っています。




——————………それはそうと。



商業誌のための漫画制作という

”ビジネスの行為”の途中では時々、私は

誠心誠意を諦めることがあります。


漫画家じゃなくたって、きっと、みんな経験ありますよね。

物事を丸く収めるために、折り合いをつけること。

汚いことではないです。仕方のないこと。結構あると思います。


依頼された原稿というのは、雑誌の歯車の発注と同義ですから

「俺の歯車と噛み合うようにしろ」と言われることは、

(「俺の納得のいくように描け」と言われることは、)

まあ、ある。あるわけです。あります。よくあります。


企画に関わるのは、漫画家と担当さんだけではありません。

担当さんの上司とか、そのまた上司とか、もっと上司とか、

部署の違う人とか、社外の人とか、いろんな人。

いろんな人の中でやりくりすることが、いっぱいあります。


"作者である私は、こう思う。"

"担当さんは、ああ思うけど、こうも思ってる。"

"企画チームの偉い人は、こう思っていなくて、そう思ってて、"

"でも編集長は、あれとこれじゃないかって言っている。"


"私は、私の名義で、絶対そう書きたくない。"

"けど、どうしてもそう書かないとOKが出ない。"


——————よくあることです。


時々、私は、"仕事"のためにと思って、

"漫画"に対する誠心誠意をやめることがありました。


関係者全員の意見の間をとった、全員が一歩ずつ譲ったような、

嘘でも本当でもない原稿を、時々、描きました。

不本意とも言い切れないけれど真意とは違う平熱の低い漫画を

時々、読者に読ませました。

原稿を落とさないために。どうしても載せてもらうために。

安定収入を得るために。仕事をうまくやるために。


時々、主人公に、作者には説明がつかないほど

誰の意見なのかわからない台詞を喋らせました。


つまらないコマをたくさん作ったと思います。


つまらないのは、

「私の思い通りに描かせてもらえなかったから」じゃありません。

「偉い人の意見を取り入れたから」じゃありません。


つまらないのは、

「主人公が、真剣勝負を、ちょくちょく諦める漫画だったから」。

「作者の諦めが主人公を通してバレるコマがちょくちょくあったから」。



真剣に語りかける姿を貫けなかった主人公は、

作者が誠心誠意を諦めた漫画もろとも無視されるようになってきて、

あまり売れませんでした。



—————間も無く、

私の連載は、一本もなくなりました。


無職です。






これからどうしよう。









———————………まあいいや、


お掃除をしよう。

連載も終わったし、片付けよう。


無職の私が

すぐさま見なければいけない書類や資料はもう何もないし、

最低限、何か描ける道具とパソコンだけあればいいや。


「何か描ける道具」って言ったって

もしかしたら、最悪このまま廃業になるのかも知れないし、

その「最低限、何か描ける道具」すら要らなくなるのかも。

物はできるだけ減らしておこう。

画材って本当、画材だな。絵を描かなくなったら要らないものばっかだな。

漫画のためだけに、ここにあったんだな。

廃業するならこんな広い作業部屋も、もういらないな。

そしたら、作業部屋のために借りているマンションの家賃が丸ごと浮くし。


「中村珍はどんどん落魄れてる」なんて言われてることも知ってるし、

「あいつはストーリーだけやってればよかったんだ」

「文化人気取りになって失敗した」っていう人もいる。まあ、わかる。

言いたいことは。

わかるし、

そりゃあ私もね、表向きがあるから、

弱気な態度なんか見せたくないですけど、

このまま鳴かず飛ばずで三十代に入って、

売れた漫画もなくて、どんどん体力も落ちて、年下の編集者も増えて

年上だし口うるさいし扱いにくい作家だって思われて敬遠されて

どんな小さな仕事も貰えなくなって…、って想像すると、

なんか、やっぱり、このまま廃業っていうコースは結構

クリアに見えてくるよね。あー、どうしよう。これから。

どうしよう。



正直なお話をすると、いざとなったら辞めやすいように、

かっこ悪い中でも、せめて、あんまりかっこ悪くないように

新しい仕事は支度していたんです。


他の作家さんのマネージメントや営業だとか、

サポート業務をやりながら、

経理と知的財産管理の勉強をしたりして。

このままエージェントになっちゃうっていう道もあるよね、って。

フリーランスも働きやすい業界っていうのは

私の切願してきたことでもあったから、

「来年三十路なんで、区切りをつけます」って

もっともらしいことを言って

舞台裏に逃げ込んでしまってもいいかな、

そっちのほうが気楽かな、って、思ったりもして。


漫画を描きたい気持ちもあるし、意地だってある。

やめるのが本意ってわけじゃないんです。

本当は私だって人気作家になりたかったし、

だけど、なれなかったし、

なれるタイプでもなかったと思う。

漫画を描くのって、大変だし。



これから、どうしようか。

この片付けが終わったら、ちゃんと決めよう。

これからのこと。


お金もそんなに余裕ない。

年齢もそれほど余裕ない。


これからどうしよう。







これから、

これから、







何をやって生きてけばいいん







(序章おしまい。 更新:2014年12月30日)








————第1話————



「コマがあって」

「人がいて」

「フキダシがある」

「漫画の形をしたものならなんでもいい」


———————ってわけじゃない!


「漫画の形の何かしかを制作したい」

というわけではないのです。


私は、

私の好きな漫画の描き方は、

まず、ですね、

漫画家の、作家生命の心臓みたいなもの。

まず、それを

握り締めます。


想像してください。

いいですか。

話を続けますよ。


ハート型のなんか、風船のような、

弾力のある、ヌルッとした、赤い、

内臓のような材質の、脈打つハートを。

で、それを、

すべての指の気を抜くことなく、

大事に握ります。

想像しましたか。

弾力と粘液のせいで少し指先が滑ります。

指先は1本ずつ、第一関節ぐらいまで

めり込んでいますか。

滑るし、弾力で握りにくいから、

丁寧に握るんです。


このハートの中には

妄想や情景や熱情や悲愴や歓喜や性欲や

幸福や正義や戦闘意欲やオシャレやギャグや

愛や恋や涙や笑いなんかが詰まってるんです。


それを、握って!握って!握って!

握って握って握って握って握って!!!

握って!!!!!!!!


力一杯握り締め切ったら

ぱんッ!

って弾けて、

弾けた時に飛び散る血液で描けたような漫画。


重くて悲愴な漫画ってことじゃないんです。

笑顔を描くんだって、笑い話を描くんだって、

泣き顔を描くんだって、悲劇を描くんだって、

ハッピーエンドを描くんだって、

エロいお姉ちゃんを描くんだって、とにかく、

「この漫画は、原稿用紙に

この漫画家の血しぶきの跡がついてるんだな〜」

っていう、

誰の胸中から溢れ出た漫画なのか

所在の、きわめてハッキリした漫画。


観念的なお話ですけど、

なんだか、こうして、熱っぽく訴えたくなるような

漫画を描く瞬間の高揚を、私は好んでいます。





漫画家に戻りたい。

けど、仕事の依頼は来ない。





出版社で仕事するのは好きだし、

正直、「見てくれがいい」と思います。


(天下の)小学館から本が出ています。

(天下の)講談社の出身です。

(天下の)集英社でデビューしました。

(そうです、あのベテランだらけの)

週刊漫画ゴラクにお世話になってて、

(そうです、文化系女流漫画家の憧れ)

週刊SPA!の漫画枠で連載していました。

———って、ね。そりゃあ、

言ってて悪い気はしないですよ。

まあ、

その後、

特に売れもせず、

今となっては無職である————という

点を除けば(笑)


漫画家を目指したとき夢想したのは

出版社から出た本に漫画が載るところでした。

それをみんなが読んでくれてるところでした。


私の想像し得る"漫画家の仕事"の傍には

いつも"出版社"がありました。

「何を描いてるんですか?」と同じくらい

「どこで描いてるんですか?」を聞かれます。


でも、漫画家って、べつに

「出版社からお金もらう仕事」じゃなくて、

「漫画を描いて暮らす仕事」だから、

描いて売れば、漫画家に戻れるんですよね。


出版社から発売されない

漫画家が個人で発表する漫画は

(商業誌に対する言葉としての)「同人誌」って呼ばれます。

大手チェーンのラーメン屋さんはプロのラーメン屋さんで、

個人でラーメン屋さん開くとアマチュアラーメンなんて、

他の業界ではそんなことにならないのにね。



漫画の個人商店を始めよう。


一人で力試ししよう。


漫画が仕事になると"読者に向けて漫画を描く"のが普通です。

でも、デビューする前って、

"誰にも求められてない漫画"を描くんですよね。

"自分が漫画家になるためだけの漫画"を描くんです。

誰にも頼まれてない漫画を、

漫画家になれるまで拒まれても拒まれても

諦めない限りはずっと作るんです。

求めてもらえるようになるまで。


あの洗礼をもう一度受けよう。



恐ろしい洗礼です。

求められていない漫画を、誰に頼まれるでもなく

描いて、

発表して、

びっくりするほど売れなかったらどうしよう。

デビュー前は市場に拒まれて失うものなんて

(浅はかな期待以外)何もなかったですけど、

私もうね、若手の中でも、10年目なんです。漫画。

若手の古株、中堅の若手。

「求められていません」を突きつけられた時、

たかだか10年だけど、されど10年のプライドって

どうなっちゃうんでしょうね。

崩壊して、私、おかしくなっちゃうのかな。

それで持ち堪えられるぐらい私、強いだろうか。

どうなんだろう。


今、無職になってることだって

本当は受け容れ切れてないのに。

私は漫画家になりたかったんじゃなくて、

本当は売れる漫画家になりたかったんだから。


無職になった挙句、市場から復職を拒まれたら

どうしよう。


「私のこと必要ですか」って、問い掛けるのは、

こわい。




………。

なんか、そうだ、指先でなんか描けるアプリがあったな。




便利なもんだな。


いろんな可能性あるんだろうな。




紙に描くのが一番好きだけど、

そんなこと言ったって、


何で描いても

楽しいな…。






楽しい。好き。


楽しい。


好きです。


洗礼を受けるのは怖いけど、

漫画や市場に片思いしてる間って、楽しいな。

期待と不安で胸が締め付けられて、

生きてるって感じがするね。




私は、もともと腰掛け漫画家なんです。

高校も出てなくて、それどころか、

中学も行けた時期と行けなかった時期があって、

きちんと卒業したのは小学校だけ。

小学生よりは少し頭がいいけど、

ちゃんと3年通った中学生より頭の悪い大人です。


そんなだから、ロクな働き口もなくて、

作家みたいな仕事なら、

ちゃんとした学力がなくても目立った差別は受けないで

経済力を巻き返すチャンスがあるかなって、

生きてくために漫画家になったんです。


お見合い結婚。

条件が会うからこれでいいやって。

“漫画さん”の家に嫁いじゃったんですね。

まあ、いざ結婚したら甘い結婚生活じゃなくって、

”漫画さん”はとても気難しくて、随分モメた。

私が作ったものを何度もひっくり返されたし、

お金の苦労もさせられた。

うちの”漫画さん”はとにかくお金遣いが荒くって、

私だけの絵じゃダメだって、外のいい描き手にも

次々手を出して、描かせて、アシスタント代を

どんどん使い込んじゃうから、

私は借金してまで”漫画さん”を養ったし、

新婚の頃なんか、いつまでも満足して貰えなくて、

「まだまだだ、もう1回」「もう1回」

「おれが満足するまで朝までやれ」って

毎晩寝かせて貰えなくて寝不足が辛かったものだけど。


そんな風に暮らしているうちに、

1年、3年、5年、8年、もうすぐ10年。

ああ、まあ、これも、

いいかな。

こういう暮らしもいいかな。

…と、思えるようになってきたんです。


成り行きで一緒になっただけだったのに、

ああこれは、私は、これから死ぬまでは

”漫画さん”と、添い遂げてもいいかもな。

もうすっかり愛してるかもな。

と、思うようになって。

順番がおかしかったけど、お見合い結婚から始まって、

だんだん「愛してる」になってきて、

そうしたら無職になって、失いそうになって、

今更、私は、

”漫画さん”に、恋を始めたんだな。って。

「漫画さん!!!私はあなたがいい!!!」

「好きです!私と生きていきませんか!」

って、夕暮れの土手で叫びたいような気持ち。


この一方的な要求は、

情でもなければ、愛でもない。


紛れもなく、恋…。

ああ〜、実らせたい…。


漫画さん、あなたは私が必要なのか分かりませんが、

私はあなたが必要なのです。

私を選んでくれますか。

好きです。


生きてくために漫画家になったのに、

漫画のために生きていきたくなったんです。


とにかく仕切り直しだ。

このまましばらく無職でいよう。

再就職活動は、しない。

出版社に対しても、他の業界への転職も。

漫画作りを根本から見直そう。


これまで積み重ねたものの積み重ねが甘いのに

そのまま上へ上ろうとしたからバランスが崩れて

私のキャリアは倒壊したんだ。

せっかく地に落ちたのを機に、もう一度

土台から積み直そう。


ピラミッドの一番下は広くてしっかりしてないと

高いピラミッド作れないんですね。

そりゃ、そうですね。

なんで気付かなかったんだろう。


単純なことをないがしろにして、

慌てて、狭くて雑な土台に

手当たり次第の軽石積んじゃった。


やり直そう!

まずは、

誰にも頼まれてない漫画を

どんどん描こう!

初心より誠実なやり直しの心をを持って!


—————そう思って、

ネームをたくさん描いたんです。

企画もたくさん作りました。


—————ものの。


仕事がないというのは収入がないということ。

だんだん情緒不安定になってきました。




こ、



恋じゃ食えない!

金だーっ!!



真っ先に浮かんだ選択肢は

電子書籍。


今、電子書籍は出版社を通さなくても一人で

出版できるんですよね。

もちろんこれを読んでいるあなたも、

今から電子書籍を出せるんです。すぐに。

いい時代です。誰でも本の著者になれます。


いい時代なんですけど、

本っていうのは、原稿がないと出せません。


もう少し突っ込んで言うと、

1”話”でも、1”章”でもなく、

1”冊”分の原稿を揃えて、

それらを編集して、

目次のページも作って、

ロゴを作って、

誤字脱字も全部チェックして、

誌面や表紙をデザインして、

…って、

これぜ〜んぶ、完了させて、

売り出すまではお金になりません。


それでもお金が入るのは売り出した

2ヶ月後ぐらい。


たとえば、そこそこ絵を描き込んだ漫画で

出版社と張り合えるような電子書籍を

個人で出すとしたら

甘く見積もって3ヶ月。お金が入るまでに更に2ヶ月。

他の仕事をしなくちゃ、5ヶ月は無収入です。


これね、甘く見積もり過ぎなので、

本当は1冊作るのに半年欲しいです。

そうすると、無収入の期間は1年近くになります。


出して売れれば暮らせますが、

売れなかったら、また新しい原稿を揃えて

1冊作らないと次のチャンスにありつけません。


ああ、無理。

このやり方じゃ危なすぎるし、

他の仕事をしないと暮らせないから

制作に集中できない。


副業でやるならいいけど、

本業で、これ一本で電子書籍をイキナリ出すのは

バクチです。やめたほうがいい。

やめたほうがいい。


じゃあ1ヶ月に1冊出して

利益の獲得チャンスを増やす?


うーん…。


1ヶ月で描ける漫画の原稿って

100ページぐらいが限界なんですね。

100ページ分の物語を10日で作って、

残りの20日で1日5ページ描くペースです。

風邪をひいたり突き指でもしたら

果たせなくなるギリギリの限界速度。


編集やデザインも自分でしなきゃいけないから、

その時間を残そうとすると、描けて80ページかな。

1”冊”っていう単位で売るには薄いし、

80ページじゃ、大きい読み切り1〜2本分だから

込み入った物語は描き切れないね。だめだ。


電子書籍って、本業として出そうとすると、

結構ハードル高いんだな。



それに、単行本だから、

このやり方じゃ1度に1タイトルしか発表できない。


色んなお客さんをいっぺんに取り込むのは無理。



結局、雑誌だ…。




う~ん、考えれば考えるほど、

雑誌というのは便利な発表手段だったんだ…。

色んなタイトルを、

小刻みに、

読者の反応を見られるペースで、

定期的に売る。

そうして反応の良かったものを

単行本にする。


よくできた仕組みですね。






よくできた仕組みだから、






よし、真似しよう。


雑誌だ雑誌。

雑誌を作るぞ!

1タイトルで1冊の電子書籍というのは後回しだ!





雑誌形式の電子書籍を作る?


いや、

バラ売りの雑誌だ。

読まない連載を束ねて買わせる必要なんてない。

要るものを、要る分だけ買ってもらえばいいんだ。

1タイトルずつの販売にするぞ。

雑誌を売るんじゃなくて、

雑誌はただのバインダーとして作って、

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「これからどうしよう(1)」不人気漫画家無職譚

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