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『D-O-G.』(2)

ここまでのおはなし

怪獣災害で家族を失った孤児で戦闘員が編成される対・怪獣災害組織「特衛府」(とくえいふ)。アネが空軍の大将を退いたばかりの躾田姉妹は、同期の孤児・六ちゃんと久々に穏やかな夜を過ごしていたが…。

■更新履歴

[#01]〜[#04]:こちらで読めます
[#05]-14P:2018/7/8 (10P)・8/9 (4P)
[#06]-8P:2018/9/14 (5P)・2019/2/2 (3P)
[#07]-12P:3/9 (1P)・6/13 (6P)・7/8(5P)
[#08]:9/8 (3P)



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[ # 05 ]



私たちはよく、軽々しく「水棲型だと楽だよね」なんて言うけれど、本当は誰に取ってもそんなことはない。

災害時は、いつも、避難するか、生活拠点を守るかで、地元住民と対立が起きる。

「やり直せます」を言う職員も、上の指示に従っているだけで、やり直せるなんて信じていないかもしれない。やり直せなかったから自分たちは、行き場のない孤児として《特衛府》で戦っているのだから。


この日も“私”は、まだ、お姉ちゃんが何を企てたか知らないまま、いつも通り、辛い夜勤を始めようとしていた。
















怪獣災害が確定した段階で私たち公務員には怪獣対策特例法が適用され、それぞれの元に、その時点で適用される特例法の諸条件が、孤児の管理番号や本来の身分と共にアナウンスされる。

特例法発動時は特別な役職が用意されていて、たとえばお姉ちゃんなら、少し前は軍の大将だったし、今は兵器開発部門の長官だ。

ただこれは、“個人の身分”ではない。
“特例法が発動した時の役割”だ。
何もない時、私たちは地方公務員に戻る。国が困った時だけ、孤児たちは“誇り高き特衛府の戦士”として、接待みたいにカッコイイ響きの役割に、身を投じる。子供の頃は、一瞬、カッコイイと思ったこともあったけど…。

私は、昼間ずっと公民館の事務員として、夕方は子供達が来る時間だけ小さな図書館の司書として働ければ幸せだったし、お姉ちゃんだって、淡々と戸籍の処理をするほうが性に合ってると言っていた。

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『D-O-G.』(2)

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noteは超・不人気マンガ家(中村珍)が無職になったとき「自力でweb雑誌みたいなのやって描き続けよう」と思って始めました…が、存外にうまくいき、おかげ様で今は忙しいです。犬と、ゲームと、マンガ描くのが好きです。| https://ching.tv

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