見出し画像

「ちょっと・会いたい・気がします」っていう防御はわかる - [note生活|営業□報]

■トピックス

*「noteっていくらぐらい儲かりますか?」という大雑把な質問への回答です。

《「月5万円の副収入が欲しい!」》(2015/2/18)
《どんなコンテンツを、どんな人に》(2015/5/27)
《「全然売れないけどどうしたらいいか」という問題》
・原稿
・営業に割く時間と思考
・図々しさと同じ分量の感謝
・というわけで(2015/8/27)

■このシリーズの概要

もともとは「他人が努力して蓄えた情報を無料で聞くわけには!」「質問に答えさせて時間を取るなら対価を払いたい!」という誠実な主義を持つ同業者の友人たちに頼まれて始めたレポートです。「お金を払わず教わってしまったら、自分も誰かに無償で利用されることを拒めなくなるので」とのこと。ありがたいです。

運営する中で気付いたことのメモ。
走り書きのメモなので要点は極力こぼさないようにしているけれど推敲や語尾の調整などしていません。ぶっきらぼうなところや雑な書き留めの箇所もあるけど、私は『ハウツー・noteビジネス』のライターではないので、業務日誌だと思って寛大に許して…。


■以下、リアルタイムのメモ

noteでの収入に限らず、このタイプのザックリした疑問・質問って、日常にも結構飛び交ってる。「芸能人っていくらもらってるの?」「漫画家って給料いくら?」みたいな。「何に出てる時の誰の話?」「個人は給料制じゃないけど、何描いてる時のどの収入について聞きたいの?」なんだけど、イメージが湧かない分野については、わりとザックリした質問が多いのも当たり前か。

「逆に、noteでいくら稼ぎたいの?」「そのためにどれくらい売る必要があるか初歩的な計算はしてある?」っていうところからお話する。

「月5万円の副収入が欲しい!」という場合。

(手数料等や決済方法については2015年2月現在の話なので、その後の変更点については公式情報を参照して欲しい。)

まずnoteの売上から差し引かれる手数料について把握してほしい。計算がややこしいので、最初に結論から言うと、【クレジットカード決済で100円売り上げた場合は、5%の決済手数料とnote利用料を引かれて振り込まれるのが85円】で【携帯キャリア決済で100円売り上げた場合は、15%の決済手数料とnote利用料を引かれて振り込まれるのが76円】だ。

【カード】決済なら100円売り上げて、もらえるのが85円。
【携帯キャリア】決済なら100円売り上げて、もらえるのが76円。

クリエイターがコンテンツを販売する際に引かれる手数料を教えてください。noteは、売上金額から決済手数料を引いた額の10%を、プラットフォーム利用料として申し受けます。 決済手数料は、クレジットカード決済では売上金額の5%、携帯キャリア決済では売上金額の15%です。 note公式「よくある質問 3-8.」より。 

クレジットカードと携帯キャリア、どちらで決済されたかは現状では取引ごとに把握する術がないため、希望的観測で高収入を前提してしまわないようにこの記事ではすべて携帯キャリアで決済されたと仮定する。携帯キャリアの決済手数料は売上の15%で、売上から決済手数料を引いた額の10%がnoteの利用料だ。つまり、100円のうち15%である15円が決済手数料。残った85円の10%である8.5円がnoteの利用料というわけだ。すべて引かれて残った76円が振り込まれる額面、待望の「お給料」的なものである。(税金についてはここでは考えず計算する。)

5万円の入金を受けたい場合、必要な売上は65,360円だ。15%の決済手数料(9,804円)を引いて、55,556円。ここからnoteの利用料10%(5,556円)を引いて、入金額5万円というわけだ。(ちなみに全員が偶然クレジットカード決済だった場合は、決済手数料が5%なので、58,480円売り上げれば済む。同じ5万円を手にいれるにも決済方法次第で最大6,880円の差だ。)

とにもかくにも、5万円入金を受けるために必要な売上は65,360円である。100円単位の計算がしにくくなるので、ここからは65,400円とする。

100円記事の場合:654人/月
200円記事の場合:327人/月
300円記事の場合:218人/月
400円記事の場合:164人/月
500円記事の場合:131人/月
600円記事の場合:109人/月
700円記事の場合:94人/月
800円記事の場合:82人/月
900円記事の場合:73人/月
1000円記事の場合:66人/月
1200円記事の場合:55人/月
1500円記事の場合:44人/月

上記は単独記事に全てを託した場合だ。但し注意したいのは、翌月以降更新がない場合は特に、新規の購入者が増えないこと。更新を続けたり後続記事を出す場合も、必ずしも同じ人数の読者が購読を続けてくれるとは限らないので、読者数が下降する可能性もあること。これらの注意点をカバーするには、単純に読者をどんどん増やせるように展開していくしかない。

とは言え、記事1本でどうにかしようという人はいないだろうから、2本立てで考えてみる。計算がややこしいので、「同じ読者が両方とも買ってくれた」としよう。

100円記事と100円記事:両方購入した人が327人/月
100円記事と300円記事:両方購入した人が164人/月
100円記事と500円記事:両方購入した人が109人/月
300円記事と500円記事:両方購入した人が82人/月
300円記事と800円記事:両方購入した人が55人/月
300円記事と1000円記事:両方購入した人が51人/月
700円記事と800円記事:両方購入した人が44人/月
700円記事と1000円記事:両方購入した人が39人/月

少額記事2本立てというのは、買ってもらえる可能性の高いコンテンツが複数あるように見えるが、たとえば100円の記事と300円の記事、2本企画を作っても、それぞれの記事を164人ずつに買ってもらわなければ、400円の記事1本を164人に買ってもらうのと同じ売上が出ない。「400円という高値をつけるリスク」のほうが軽いタイプか「2本の記事を並行して制作する時間と労力」のほうが軽いタイプか、コンテンツの内容やジャンル、客層、自身の人気などを加味してどちらをとるか検討する必要がある。2本に分けるメリットは、「どちらか片方嫌われてもどちらかは気に入ってもらえる可能性がある」こと。1本に絞るメリットは「集中して制作できるし、時間がかからない」こと。

当たり前に計算している人からすれば「今更なんの話を??」だと思うけど、まずこういう計算から初めて、自分がどんな副収入の算段なり転職の算段なりをしているのか把握してもらえれば質問もクリアになると思う。

で、じゃあ、この人数に売れるものは何か、とか、自分はそれが作れるのか、とか、面倒だと思うけど、順序立てて、お金の流れをリアルに想像したり自分の目標をリアルに検討できない時は、頭の中で計算できた気にならないで、どれくらいの数字を目指せばいいのかどれほど単純なことでも一旦落ち着いて計算したほうがいいのでは?
そうすると、自分のほかのSNSのフォロワー数や、ブログのアクセス数からだいたいの「noteに来てくれる可能性がなくもない」人口が見えてくると思うし。

(2015/2/18)


どんなコンテンツを、どんな人に。

「いくつ売ったらいいか」というのは計算通りなのだが、じゃあ、どんなコンテンツを、どんな人に売ればいいのか。

言ってしまえば「答えはない」けれども、「答えはない」を答えにしてしまうと私自身どうしていいかわからなくなってしまうので、なんらかの答えを出しながら方針を定めていくしかないので、私なりに無理やり方針を決めている。

まずは、SNS的に。自分のコミュニティで。

「どんなコンテンツ」という面については、単純に、絶対条件として「自分が安定供給できるものを売上の軸にする」というのがあると思う。私だったら漫画だ。漫画で売上を支えたその上で、小説を書いてみたり、新しいことをやってみるのは気楽(というほど気楽でもないが、それでもまあ、気楽)なものだ。安定して作れるか分からないものを商売の軸にしてしまうと、軸が不安定で転んだり、軸ごと折れたり、色んな事故が想定される…。怖い。

本当は「こういうコンテンツを出せば売れる」という答えでもあれば良いのだけど、そんなものは、あるようでいて、ほぼない。何でかと言えば、出せば売れるものを知ったところで自分がそれを作れるとは限らないし、それを作れる人はそもそも、出しているし、それから、売れてる。つまるところ、売れていない人は「出せば売れるコンテンツ」というのを作れない、既にトレンドから零れ落ちた人ということだと思う。(私も含めて。)

じゃあどうしたらいいかって、(明確な「こうしたらいい」があるなら私が知りたいわ!)…自分に作れるものの中から、小さなコミュニティでトレンド化できるものを探ってみるしかないんじゃないか。

「どんな人に」というのも、売ってみなければどんな人に自分のコンテンツが響くか分からないし、どんな人に売るか決めないとどんなコンテンツにしていいか決めにくいし、卵が先か鶏が先かみたいな話になってしまうのだけど、私はこの「webでの個人出版」という、インターネットの世界中に対して無限に広くて、それでいてなんか小規模なビジネスに関しては、まずは、自分に対して作ればいいと思う。自分に対して、面白いものを作り続けるのが、手応えを掴むのに手っ取り早いと思う。

noteの営業活動はSNSに依存する形に(ほぼ)なるであろうから。SNSというのは、自分と考え方や感性、好みが似た人が集まってきやすい。そこで集客するのであれば、ターゲットの中央に自分を置くというのは、強ち間違ってもいないように思う。

それに、戦略的な「若い女性をターゲットに」とか「30代の男性をターゲットに」とか「子育てしている人をターゲットに」とか「こういう層をターゲットに」みたいなのは、大手出版社の企画でたくさん繰り広げられているから、なにもそんな激戦区にいきなり首を突っ込まなくても…という感触も個人的にはある。激戦区で振り向いてもらうのは、本当に難しいことだから。

今うちの看板になっているのは『レズと七人の彼女たち』という、単体で50万円以上売り上げてくれたエッセイだけれど(この部分を書いている2015年現在。のちに数百万円規模になる)

これのメインターゲットは私だ。なぜなら、私が超好き好んでお付き合いしてもらった彼女たちが出てくる漫画なので、私以上のターゲットが居るわけない。そうして私をターゲットに作られた漫画は、私と似たような視覚的・精神的・感覚的好みを持つ人たちを徐々にターゲットとして捉え始め、やがて売れ始めた。また、彼女というのは要するに私と上手くやっている人物・私に好意的な人物であるから、SNSで展開される私の論説や持論とも比較的折り合いのいい登場人物であるのは当然のことで、そういう意味ではSNSに於ける私の読者・フォロワーに近い感覚の持ち主ということになる。登場人物と、私のSNS市場に居る層の間に、似ているポイントがたくさんあるのだ。

独り善がりと紙一重のところではあるが、SNSを主な市場とするにあたって、自分(SNSアカウントの人格)と懸け離れたものを作ってしまうというのは、せっかく抱えているフォロワー(=買ってくれるかも知れない人たち)を逃すことに直結しやすいのではないか。というのが現段階の持論。

インターネットの世界は広いけれど、まずは自分の狭いコミュニティに適したものをせっせと作る。アテもない無限の選択肢の中からインターネットの無限の可能性に賭けるのも面白いと思うけど、まずは、こぢんまりとした入口でいいと思う。…というか、いきなり多くの人の心を掴める人以外は、近くの人の心を少しずつ掴んでいくしか、どっちみち、道がない。

現在の自分のSNSアカウントとは懸け離れたコンテンツを作るのであれば、逆に、コンテンツと近い人格・性質のSNSアカウントを育てる必要があると思う。別項でも触れたが、(私を含めた並のクリエイターは)SNSでの宣伝活動なしにコンテンツを満足に売り捌くことができない。SNSが先でもコンテンツが先でもいいと思うが、双方に共通点・似た空気・似たテンションがないと、営業展開しにくいだろう。

コンテンツ情報を最も外に拡散してくれるのはフォロワーなので、フォロワーの関心のないものを作ってしまうと、(特に元の知名度がない場合には、)コンテンツの広報で難儀するように思う。

(2015/5/27)


2015/8/27
「全然売れないけどどうしたらいいか」

—————という質問を受けるようになった。

この続きをみるには

この続き:5,101文字

「ちょっと・会いたい・気がします」っていう防御はわかる - [note生活|営業□報]

コミック無職

555円

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

いただいたお金は、サポートを頂いた記事の制作予算に充てられます。(記事が読切や連載終了作の場合は、新作の予算や単行本の編集料に充てています。)

読んでくれただけじゃなくスキまで押してくれるのか!
8
noteは超不人気マンガ家(中村珍)が無職になったとき「自力でweb雑誌みたいなのやって描き続けよう」と思って始めました…が、存外にうまくいき、おかげ様で今は忙しいです。犬と、ゲームと、マンガ描くのが好きです。| https://ching.tv