「漠然と」でやめず、メンドーな経験をしに行く - [note生活|営業□報]
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「漠然と」でやめず、メンドーな経験をしに行く - [note生活|営業□報]

■トピックス

*「noteを副業にするのにしておいたほうがいい準備はありますか?」という質問への回答です。

《SNSの練習》(2015/2/18)
・いくらnoteの中が活性化されても同じ(2018/7/5)
《『よくわからない誰かの何か』を買う》(2015/2/23)

■このシリーズの概要

もともとは「他人が努力して蓄えた情報を無料で聞くわけには!」「質問に答えさせて時間を取るなら対価を払いたい!」という誠実な主義を持つ同業者の友人たちに頼まれて始めたレポートです。「お金を払わず教わってしまったら、自分も誰かに無償で利用されることを拒めなくなるので」とのこと。ありがたいです。

運営する中で気付いたことのメモ。
走り書きのメモなので要点は極力こぼさないようにしているけれど推敲や語尾の調整などしていません。ぶっきらぼうなところや雑な書き留めの箇所もあるけど、私は『ハウツー・noteビジネス』のライターではないので、業務日誌だと思って寛大に許して…。


■以下、リアルタイムのメモ

大前提として「noteだけでしばらく食べていくつもりなら」とか「noteをメインの副収入にしたいなら」とか、結構本格的にここでやってく人向けだけど、絶対必要だった準備について聞かれたので、メモがてら書いておく。


SNSの練習

「なにこんな漠然としたこと言ってんの」って感じだけど、SNSの業務利用(しかも戦略的な広報活動)に使ってない人にとってはSNSって慣れてるようで慣れてないものだと思う。

というのも、個人ブログ的な、「何食べた〜」とか「何読んだ〜」とか「今日会社で〜」みたいな近況報告として活用していると、確かにSNSユーザーではあるんだけど、プライベートの日記がデジタル化公開された状態というか、コマーシャルなSNSではないので、商売っ気を出しまくる必要はないけど、広報としてSNSをどう使うか、みたいなことには意識的になったほうがいい。
使い方の正解は人によるから(売りたい相手が活発な時間帯とか、心を掴みやすい方法とか、コミュニティによって違うから)「何時頃にどういう宣伝をしたほうがいい」みたいなのはないんだけど。

これを書いている2015年現在、noteはそれ自体にユーザーが少ないため、ここで書けば自然に人が寄ってくる、などという現象は起きない。
そのくらいまでにnoteユーザーが増えたら(※追記:まさにこの状態が2018年に実現しつつある)note内での経済も活発化するであろうから何よりだが、今の所は外部からの呼び込み。

そこで重要になってくるのが普段のSNSの活用だ。
私はFacebookとTwitterを利用しているが、Facebookに関してはそもそも閉ざされた中で友人たちと交流するために使っている。(というか、近況確認程度にしか使っていないので、広報拠点としては役立てていない。)

かたやTwitterはおおっぴらになんでも話す場所として活用しているので、私が今のところ広報ツールとして重要視しているのはTwitterだ。

「漫画家ならTwitterフォロワーがたくさんいるんだからいいじゃないか」と思う人もいるかも知れないが、漫画の部数とフォロワー数は必ずしも相関関係にない。フォロワー数が1000人程度の超有名作家もいれば、1万部捌けない単行本を抱えていても数千人〜数万人のフォロワーがついている漫画家もいる。Twitterはツイートによってフォローされる場所であり、漫画によってフォローされる場所ではない。いわゆる「無名」のところからフォロワー数万人にまで成り上がるTwitterユーザーも存在する。ツイートも1つの〈芸〉のジャンルみたいなもので、フォロワーの増えやすいツイートの展開を心掛けるというのは大切なところ。フォロワーの増えるツイートというのは、ただの一人からもリムーブされないツイートという意味ではない。既存の10人からリムーブされても20人の新規フォロワーを連れてくるような、結果的に10人増えるツイートのことだ。

関心のない時事ネタになんでもかんでも食いつく必要はない。最も知っている事柄について、最も伝えたいことについて、真面目に語り続けてみるだけでいい。面白おかしく振舞うことに努めてみるのもいい。できればツイートする前に、これはどのくらい広まるだろう、という見通しも立てるといい。当たったり外れたりしているうちに、なんとなく自分の得意な語り口や、広まるツイートというのが見えてくる。滑りながら少しずつフォロワーを増やせばいい。

内輪ネタ、食事の報告をすることも悪い事ではないし、仕事の話と告知だけでは日常に触れたいと思っているフォロワーたちを疲れさせてしまうから、むしろ良いことだと思うが、だからといって、日常の話だけでは、よほどの取り柄でもない限り、わざわざフォローなどされない。どういう語り口の時にフォロワーが減って、どういう語り口の時に数字に変動がないのか、傾向を探りながら、様々なツイートをしてみるといい。広くRTされて、新しい人を連れてきてくれるツイートが連発される状態が、SNSからコンテンツを発信する上では理想的だ。

「そんなにうまくいくわけない」と尻込みするのであれば、無償のツイートすら扱えない人物が出版社を介さず自立して物を売ろうなどというのは重すぎるので、諦めたほうがいいかもしれない。
(ただ、尻込みしてしまう性格であることを全面に押し出せばそれも一つのマーケティングになり得ると思うし、『尻込みばかりの引っ込み思案の人間が一人でコンテンツを売るようになるまで』というコンテンツが出来上がるので、それもまた良いと思う。とにかくどんな人にも、その人に合ったマーケティングというのが存在するはずだ。マーケティングみたいなことをわざわざしない、っていうのも含めて。)

課金記事の発表前から、少しずつサンプルを放流してみたりするのもいいかもしれない。連載の内容に近いものが理想だ。それをフォロワーの中の誰が積極的にRTしてくれたか、よく観察しておく。複数回RTしてくれたのであれば、それは気まぐれではなく、RTしてくれるタイプの人である可能性が非常に高い。その人がタイムラインに滞在しているタイミングを知っておくといい。規則的な生活をしている人であれば、少なくとも、寝ているか起きているか程度の目星はつく。どういうタイミングで情報を放流するとツイートが外界へ羽ばたいていきやすいのか、よく観察しておく。最もお気に入りの☆がつきやすい時間帯(フォロワーが最も多く活動し、Twitterを覗く余裕のある時間帯)というのも把握しておくといい。

「いいものを作れば自然に広まるんじゃないの?」というのも一理あるが、一理しかない。患者の体に触れずに診察を終えられる医者がいないように、読者のいるweb空間に一切触れず、個人でweb連載を行うのは不可能だと思ったほうがいい。こういう仕組みを利用する以上は、不得手でも飛び込まなければ、結果的にコンテンツの良し悪し以外の部分で打ち切りになってしまう。

漠然としたまま放置せず、意識してSNSに滞在したほうが良い。

(2015/2/18)


noteのフォロワーが増えるまでは、いくらnoteの中が活性化されても同じ

別項でも触れたとおり、2018年、noteの中で吹いている風がだいぶ変わってきたなーと思う。とにかく活性化され、改善されている。新しいユーザーで賑わっている。

note大好き人間としては「新しいnote元年来たか!」と浮き足立ってはいるものの、noteがどれほど賑わったところで、ちゃんと何かつくっていなければ売れるものがないというのは当然で、「宣伝したいコンテンツを用意しておく」ができていないといくらnoteユーザーが自分のアカウントに流入してくれても素通りされてしまうし、そのあたりは過度に期待しないほうがいいと思う。やれることはだいたいやってある人に恩恵があるだけ。

だし、コマーシャルな使い方をしたことがなかったら、場所がnoteだろうがTwitterだろうが、「売る」ことに特化した視野が育たないので、結局は避けられない練習だと思う。
「売れないなぁ」という悩みを持ちつつも、売れそうなものを検討・提案し続けることは。

ときどき「あなたはもともと漫画家でファンも居るから失敗がないんだ」なんて言われてしまうけど、私は(noteからコンテンツビジネスを始める人と違って)noteでそれほど訓練する必要がないだけで、漫画家としての下積み時代に嫌というほど、お金になるかも分からないものをたくさん試作して検討・提案を続け、批評されたり拒絶されたり笑われたりしながら練習したので、どの道を通っても、どこかで「自分の作ったものを失敗を恐れず提案する」みたいな面倒イベントとは対峙しなきゃいけないもんだよなと思う。

というわけで、2018年の今、noteがどんどん面白くなってきてるし、数年前より売りやすいのは確かだけど、サービスそのものの改善は全員平等に底上げされてるみたいなもんだし、なんなら売れるものを作っていた人たちが更に目立ちやすくなっている場合まであるから、「コンテンツを作って、コマーシャルな使い方をする」というサイクルを身につけることはどっちみち避けられんよなーと考える次第であります。

「ちょっと書いたものに投げ銭があったらいいな」程度ならこんな意識必要ないと思うけど、「noteだけで食っていきたい」とか「noteをメインの副収入にしたい」レベルのことを言うなら、それなりにちゃんと運用しないと。

のっけからうまくいった人(いきなり100万円以上売れるとか、記事投稿して即書籍化が決まるようなカナリ高等なnoteユーザー)の話は目立つけど、だいたいはそういう人ではないはずなんで、大抵は地道にやってくしかない。



『よくわからない誰かの何か』を買ってみる

既に「クラウドファンディングや、noteやKDPで、どこの誰だか分からない相手にも投資し慣れている!」という人が改めて摂取する必要はない経験だが、もし“ある程度知っている相手”以外に投資(※この項目で言及する「投資」には未達成の企画に資金を投下する所謂「投資」のほか、コンテンツ等の購入など所謂「お買い物」を含む。)したことがないのであれば、…尚且つ、コンテンツ販売の射程範囲を広く設定したいのであれば、この経験は是非お勧めしたい。

ここで言う“ある程度知っている”の解釈は、友人知人に限らない。“よく読んでいる漫画の作者”や“SNSをずっとフォローしている一方的に好きな相手”も含まれる。

もう少し分かりやすく線を引こう。「自分がお金に困っていない状態であれば特に迷わずお金を使ってもいい相手」というのが、ここで言うところの“ある程度知っている相手”だ。

逆に“どこの誰だか分からない相手”の解釈だが、ここでは“宣伝ツイートがRTされてきただけで全く知らない人”だとか、“フォローはしているものの特にファンというわけではなく、なんとなくフォローしている程度”…という距離感を想定して欲しい。

私に関する話をすると、クラウドファンディングは投資する側として利用したことはある。少ない場合で「最低でも目標金額の1%になるように(100万円の企画なら1万円)」を基準に。多い時で20万円ほど。特に強く応援するわけでも全く賛同しないわけでもない時は、1〜10万円程度。友人や知人、友人の友人に投資してきた。
これらの投資は、“直接の友人”や“面識はなくとも私の信頼する友人が信頼している友人の友人”が投資の相手であったため、良い使われ方になれば当然喜ばしいし、結果的に残念な使われ方をした場合にも「まあ、企画達成のご祝儀だと思って忘れればいいや」と人間関係だけで精神的にペイしてきた。

noteやKDPなどのコンテンツに関しても同様だ。同人誌を買ったことがある人はこの感覚が分かるかも知れないが、結果的にクオリティに多少心残りがあったとしても、すべて「あの人が頑張っているなら、とにかくそれでいい」「あの人がこれで暮らせるなら、とにかくそれでいい」という人間関係を用いたペイの仕方があった。noteに関して言えば、クリエイターサポートという機能(要するに投げ銭カンパ)が実装されているため、特に気に入った無料の記事を読めた場合、著者が友人知人であれば、記事の規模や密度に応じて、1記事につき100円〜3000円を投入するようにしている。「私にとってあなたの記事は無料ではない」という気持ちだ。

————さて、人間関係や一方的な強い憧憬・好意のない相手への投資では一体どうか。

私は正直これまで、よく知らない相手にほとんど投資をしてこなかった。私は、と言うか、多くの人の認識もそうだろう。

実際はスーパーで食べた事のないお菓子を買ったり知らないラーメン屋に入ったり本を表紙買いしたりすることもすべて“よく知らない相手への投資”なので、日々の形ある消費に関して言えば我々はよく知らない相手への投資に慣れ過ぎる余りその自覚がほとんどない。
無自覚ゆえに我々の“よく知らない相手への投資”マインドは特に育まれることなく、誰だか分からない相手への投資に対する抵抗感は、ほぼ手付かずのまま多くの人に根ざしていると思う。

本記事で言及しているwebを介したサービスに関して、ほとんどの場合、投資の矛先は『(無名の個人による)未達成の企画』だったり『(無名の個人による)無形のコンテンツデータ』だったりするのだから、抵抗感は跳ね上がるばかりである。中には著名な個人による企画・コンテンツへの投資もあるだろうが、webサービスを利用して資金を募ったり販売を企図する程度の“著名”であるから、(多くの場合)全国区のお茶の間を相手どった“著名”とは言えない。
そうした意味では、この売り方を採用するクリエイターは、自覚や実績がどうであろうと、お茶の間から見て、だいたいが所詮“無名の人”である。
(誤解のないように特筆するが、誰かを「お前たちは無名だ」と貶したいのではないし、私は私を著名だとも思っていない。過去にどんな実績があろうと、どんな熱狂的な一部のファンを抱えていようと、「あなたを知らない人にとってあなたは“誰だかよく知らない相手”だ」という現実を、コマーシャルな個人活動をして利益を望む人には念押ししておきたい。)

多くの人にとって、あなたは、そして私は、当然ながら“投資するにあたって非常に不安な相手”なのだと思う。

数日前私は、“誰だかよく分からない相手”のコンテンツに投資をしてみた。クラウドファンディング的な側面と、コンテンツの購入という側面、両方を味わう必要があったため、「音楽CDを作るための資金を募っている」という企画を選んだ。投資した相手と私は、“Twitterでフォローされたので、フォローを返した相手”という関係である。

会話をしたことはない。共通の友人はあるが、その人を通じた紹介ではないから、特に関係性の馴染みはない。つまり、情がない。SNSで顔と名前と職業(それに付随する大まかなプロフィール)を把握しているという程度の関係だ。(つまりほぼ無関係!である。)

投資可能な金額は500円、1500円、5000円、8000円…と少額な選択肢もあったが、せっかく親しくない相手に投資するのだから1万円を投じてみた。その上で、Twitterを通じて本人に届くように、投資した旨を言及した。

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noteは超・不人気マンガ家(中村珍)が無職になったとき「自力でweb雑誌みたいなのやって描き続けよう」と思って始めました…が、存外にうまくいき、おかげ様で今は忙しいです。犬と、ゲームと、マンガ描くのが好きです。| https://ching.tv