増刊|コミック無責任&文芸たぶん

1
ノート

ひとふで小説|2-イェダラスカレイツァ:バルヴァリデ[II]

前章:[I]

II

 二人が湯浴みする頃には陽がずいぶんと傾き、鮮やかに夕焼けしていた。風のない西の空で橙色に焼けた雲が有終の美をじっと待っている。冷えて澄んだ空気に混じって、近くからは虫の声や鳥の羽ばたき、峰々からはこの山に棲む獣たちの咆哮が聴こえてきた。地面に埋め込むようにして作った小さな湯場の周りには石畳が張られており、隙間の土からは緑の雑草がいくらか生えていたが、もう一息冷え込む頃には

もっとみる
わざわざ好意を伝えてくれるなんて素敵な人だなー!
9