増刊|コミック無責任&文芸たぶん

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ひとふで小説|4-イェダラスカレイツァ:バルヴァリデ[IV]

前章:[I]〜[収録マガジン]

IV

「ヴァンダレ様は、どうして魔族を斃せるの?」
 夕闇の奥で黙々と、無垢な亡骸のための火葬と墓につかう穴を掘りながら、シオは尋ねた。
 胸の奥にくすぶる願いとヴァンダレに聞きたいことの本当の意味は「何故あなたは人魔を斃せるか」ではなかったが、シオはまだ己が何を求めて問い掛けたのか自覚的ではなかった。
 ターレデは穴掘りを手伝いながら黙って聞いている。
 ヴァ

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ひとふで小説|1-イェダラスカレイツァ:バルヴァリデ[I]

I

 大巌猫と山耳犬を従えて育った女児が、明らかに「剣を」と決めたのは、相棒を人魔に斃された夕刻。己の剣で初めて触れたのは幾度も幾度も撫でた可愛い可愛い相棒の毛で、初めて斬ったものは可愛い可愛い相棒の皮と肉だった。人魔や魔物の牙や爪は生命を狂わせるはたらきをもっていた。傷口から湧いた魔虫は遺体を蝕み、死者に二度目の命を与える。こんどは、魔族としての。
 だから、愛する者を魔物に襲われて亡くした人

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