増刊|コミック無責任&文芸たぶん

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ひとふで小説|レンガイケッコン(5)

ひとふで小説|レンガイケッコン(5)

これまでのお話:(第1話)〜(収録マガジン) (5)  自分に対してさえ『恋外結婚』を明確に定義づけることはできていなかったが、とにかく蓮本は、どうにか東之と親しくなれないかを考え続けている。  惰性で飲み続けた紅茶はもう三杯目、悩んでいる時の蓮本はいつもこうだった。1箱100杯299円。計算上は1杯約3円になるはずだが、同じティーバッグで淹れ続けたので紅茶の外箱に書かれた売り文句の計算は既に狂わされている。  蓮本は決して世に言う“ケチ”ではなかったが、こだわりが強かっ

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「会えない日と同じでしょ」(2)

「会えない日と同じでしょ」(2)

■あらすじ 敦子、初めて会った日に宿題を押し付けた元気な先輩のこと。 美波、ポテトチップスを箸で食べていた死にたい友達のこと。 紀志重、気難しく優しく賢く美しい飄々とした女誑しのこと。 いまはもう居ない、そばに居た3人との年月を思い出しながら。私の切実な本当の時間が誰にも触れられないように、少しの嘘を混ぜながら。あの人たちの選んだ言葉や生き方が嘘にならないように、真実だけで固めた芯を通しながら。覚えていることを忘れないように綴っておくノート。 ■ 更 新 履 歴 ・美

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