増刊|コミック無責任&文芸たぶん

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記事

ひとふで小説|レンガイケッコン(12)

これまでのお話:前回/第1話/収録マガジン

(12)

 汁気の多いカツ丼のためにビニール袋を1枚だけロールから捥いだ蓮本は、軽く苦笑のような溜息をついた。
「このビニール袋も、レジ脇に設置して必要な枚数を売ってくれればいいんじゃないかな。お金を払った利用者へのホスピタリティ的な設置なんだろうけど、タダじゃないんだし」
 溜息は、ビニール袋を過剰に持ち帰る迷惑客の存在に対する落胆が主な理由。苦笑

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犬の一生(12)

第12ワン
「最近よくあるこういう日」

●今回の犬● みなもと タタンタ(メス)
大人になったら多分中型になる甲斐犬の雑種。ソウルフードは丸のような四角のような小粒のカリカリ。

*この漫画は、犬と暮らした時に溜まったエピソードを元にしたフィクション作品です。

他のおはなしが収録されているマガジン

こちら

初出:本記事(コミック無職)/作者:中村珍

あなたが思ってるよりスキやSNSシェアの効果って大きいのよ…。
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ひとふで小説|レンガイケッコン(11)

これまでのお話:前回/第1話/収録マガジン

(11)

 蓮本のカゴの中身が食べ物一色になっている様子に東之が気付いたのは、先に並んでいた自分のカゴをレジ係の男性が引き寄せた時だった。
「…あの、殺虫剤…」
「ああっ…!やだ」
 話し相手の居る買い出しに夢中で本来の用事をすっかり失念した蓮本は、東之の忠告で難を逃れることができた。お礼に二人分を合わせて払ってしまおうかと思ったが、既に東之は財布を

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わざわざ好意を伝えてくれるなんて素敵な人だなー!
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犬の一生(11)

第11ワン
「すごくたまにあるこういう日」

●今回の犬● みなもと タタンタ(メス)
大人になったら多分中型になる甲斐犬の雑種。ソウルフードは丸のような四角のような小粒のカリカリ。

*この漫画は、犬と暮らした時に溜まったエピソードを元にしたフィクション作品です。

他のおはなしが収録されているマガジン

こちら

初出:本記事(コミック無職)/作者:中村珍

わざわざ好意を伝えてくれるなんて素敵な人だなー!
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ひとふで小説|10-イェダラスカレイツァ:バルヴァリデ[X]

前章:[I]〜[収録マガジン]

X

 遠い日の悪夢に魘されたのは久し振りだ。
 相棒だった山耳犬と大巌猫を人魔に切り裂かれた十二歳の夕べを、思い出す。意識はぼんやりとしているのに、思い浮かぶ景色は鮮明だった。
「シオ、大丈夫?だいぶ魘されていたみたいだけど…。あの子たちが亡くなった日の夢を見たの?」
 今年、二十歳になったシオが汗にぐっしょり濡れて飛び起きたのは、西の空が焼け始めた夕刻。
 二

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犬の一生(10)

第10ワン
「絶対に言葉の意味が通じているとき」

●今回の犬● おがさわら ハンサム(オス)
フサフサした小型犬。雑種。ソウルフードは三角の小粒の茶色のカリカリ。

*この漫画は、犬と暮らした時に溜まったエピソードを元にしたフィクション作品です。

次のおはなし

■保護犬関連のノート

保護犬・保護猫に関する原稿提供の支援をたびたび依頼されますが、応え切れないので、みなさんが支援グッズを自力で

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読んでくれただけじゃなくスキまで押してくれるのか!
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ひとふで小説|レンガイケッコン(10)

これまでのお話:(第1話)〜(収録マガジン)

(10)

「こんな作業服でこんな綺麗な車に乗るの、申し訳ないですね…。車側も想定してないんじゃないですか。…えっこんなダサい格好の人乗せるの?って思って、急にエンストしたりするんじゃないですかね…」
 駐車場の中を徐行している時、東之が言った。両脇に並んでいる車の中には、蓮本の愛車をゆうに上回る高級車も並んでいたが、それでも内装も外装もこれほど手が

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ひとふで小説|9-イェダラスカレイツァ:バルヴァリデ[IX]

前章:[I]〜[収録マガジン]

IX

「ヴァンダレ様、いかがなご様子ですか?落ち着いて眠れそうですか?それとも、何か食べられますか?」
 雪棉糸を平織りした大きな浴紗で体を拭いながらターレデが尋ねると、寝間着に袖を通しながらヴァンダレは答えた。少し迷ったようだったが、正直に。
「…穏やかでない一日を送ってしまったせいか、きつい眠気が訪れたとき無理に逃がしてしまったせいか、体がなかなか眠たがらな

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犬の一生(9)

第9ワン
「聞き分けが悪いわけではなくむしろ聞き分けている」

●今回の犬● どま クロワッサンパン(オス)
とろふわな肌触りのシバイヌ。ソウルフードは四角い缶に詰まっている野菜とお肉が混ざったテリーヌみたいなもの。

*この漫画は、犬と暮らした時に溜まったエピソードを元にしたフィクション作品です。

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■保護犬関連のノート

保護犬・保護猫に関する原稿提供の支援をたびたび依頼されま

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ひとふで小説|レンガイケッコン(9)

これまでのお話:(第1話)〜(収録マガジン)

(9)

 カン!とした、乾いたチリトリの落ちた音を、エントランスが幾重かに響かせる。
 蓮本は持ってきた書き置き用のメモをくしゃくしゃにポケットへ突っ込みながら東之に駆け寄って、チリトリを拾ったついでに重そうなゴミ袋もやや強引に引き取った。
「あ、いいですいいです!汚いですよ!ごめんなさい!」
「だ、大丈夫ですか?痛かったですよね、今のは。転ばなく

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